CeloUG (Celonis ユーザー会) 第十回全体会議 及び、第四回技術分科会を開催しました

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CeloUG (Celonis ユーザー会) は2025年3月12日(水)に、第十回全体会議 および 第四回技術分科会を開催いたしました。

今回のイベントでは、Celonisの最新AI動向や、参加企業によるAIハッカソンの成果発表など、盛りだくさんの内容でお届けいたしました。

第一部では、Celonis Applied AIチームを率いるアレクサンダー・ヒルを講師に迎え、「最新のCelonis AIの動向」と題した講演を致しました。7年以上にわたるプロセスマイニング分野での豊富な経験に基づいた、グローバルでの成功事例やCelonis AIソリューションの最新情報は、参加者の皆様にとって大変貴重な学びの機会となったことと思います。

第二部では、2025年3月6日に開催されたAIハッカソンに参加された企業の方々によるパネルディスカッションを実施しました。AI技術の最前線で活躍する皆様による議論は、参加者の皆様に新たな視点を与えたことと思います。
本記事では、当日の模様の一部を写真とともにお届けします。

【プログラム】
第一部:14:00~15:30

技術分科会  「最新のCelonis AI製品の動向」アレクサンダー・ヒル(Alexander Hill)(Celonis株式会社 Applied AI ディレクター)

第二部:15:30〜16:45

  1. 開会の挨拶 :CeoUG 理事
    1. 近藤 裕司氏 KDDI株式会社
    2. 中村 匡亨氏 アフラック生命保険株式会社
  2. パネルディスカッション
    1. モデレーター:CeloUG理事
    2. パネラー企業(五十音順) :アフラック生命保険会社、日本電気株式会社、パナソニックインフォーメーションシステムズ株式会社、株式会社日立システムズ

第三部:17:00〜18:00

懇親会

【技術分科会】

技術分科会では、CelonisのApplied AIディレクター、アレクサンダー・ヒル(アレックス)が登壇。「生成AIによるビジネスプロセス革新」をテーマに講演しました。アレックスは、生成AIのROI最大化はプロセス改善と自動化にあると強調。CelonisのAI技術がビジネスにもたらす変革について、講演内容を要約します。

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生成AIの真価:プロセス自動化

現在のAI活用は限定的ですが、生成AIはプロセス自体を改善し、大きな価値を生み出す可能性を秘めています。

Celonis AI製品スイート:

  • Celonisは「Celonis AI Product Suite」で、あらゆるプロセスにAIを提供。Process Intelligence Graphを基盤に、AIソリューション構築を支援します。

Process Copilots:

  • Process Copilotsは、ChatGPTのようなインターフェースで、迅速なプロセス洞察を可能にします。例として、スペアパーツ検索による在庫最適化が挙げられました。

AI-powered Apps:

  • Celonisは、AI活用アプリを提供。
  1. AI Annotation Builder:ローコードでCelonisデータをAIで強化。与信ブロック対処や発注書処理を自動化
  2. Intelligence API:Celonisデータを活用したAIチャットボット開発。ベンダー問い合わせ自動応答などに活用。
  3. その他
    • Accounts Payable: 重複請求書のチェック、GR/IRマッチングなど
    • Procurement: Free-Text POのグルーピング、ベンダーの重複削除など
    • Inventory Management: リードタイムの推奨、材料の重複削除など
    • Order Management: 与信ブロックエージェント、受注割り当てなど

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Process Intelligence AI の融合:

Celonisは、Process IntelligenceとAIを組み合わせ、AIによるユーザー体験の向上、AIによるProcess Intelligenceの強化、Process IntelligenceによるAIへの情報提供を実現します。AIアシスタントによるデータ取り込みやダッシュボード構築の効率化、AIアルゴリズムによる新たなユースケースの発見、ビジネスコンテキストに基づいたAIへの情報提供、非構造化データ統合によるプロセス洞察の強化、AIモデルの実行状況可視化などを可能にします。

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Celonis Process Intelligence Graph:AI成功の鍵:

Celonis Process Intelligence Graphは、AIがビジネスプロセスをエンドツーエンドで理解するために必要な情報を提供します。多様なデータソースを統合し、プロセスの全体像を可視化。KPI定義、システム情報、例外処理、ビジネスルール、役割、並行事象など、業務運営のあらゆる側面をAIにインプットします。これは、ナビゲーションデータがGPSに道案内を可能にするのと同様に、AIによる複雑な自動化とプロセスオーケストレーションを支えます。

Celonis AI技術が牽引する、ビジネスプロセス革新:

CelonisのAI技術は、ビジネスプロセスの革新を強力に推進します。Process Intelligence Graphを基盤とするCelonisのAI製品群は、企業のあらゆるプロセスに価値をもたらし、AIによるビジネス変革を加速させると、講演は締め括くられました。

【パネルディスカッション】

先日開催されたAIハッカソンに参加したユーザー企業から4名をパネリストに迎え、CeloUG理事の近藤裕司氏をモデレーターとしてパネルディスカッションを実施しました。AIハッカソンで得られた知見を基に、AIを活用した業務変革の可能性について、実践的な議論が展開されました。

各パネリストからは、AIハッカソンにおける自社の取り組み事例が紹介され、その後、AI活用のメリット・課題について活発な意見交換が行われました。

  1. AI活用のメリット
    1. 業務効率の大幅な向上化: AIを活用することで、これまで手間のかかっていた作業を自動化し、業務効率を大幅に向上できる。
    2. 新たな発見: AIは、人間では気づきにくい新たな視点やインサイトを提供し、業務改善のきっかけとなる。
    3. 迅速な意思決定: AIによる分析結果を基に、迅速かつ的確な意思決定が可能になる。
  2. AI活用の課題
    1. データ整備:AI活用には、高品質で適切なデータが不可欠。データ整備に手間やコストがかかる場合がある。
    2. セキュリティ:機密情報を取り扱う場合、セキュリティ対策が重要。プライベートLLMとの連携など、安全なデータ管理体制の構築が必要。
    3. 人材育成:AI活用には、AIに関する知識やスキルを持つ人材が必要。プロンプトエンジニアリングなど、新たなスキル習得が求められる。
    4. ビジネス視点:業務にどう繋げるかのビジネス視点、課題解決・ビジネス目標達成のためにAIをどう利用するのかという明確な目的意識がないと、AI活用は効果を発揮しない。
  3. 今後の活用領域への期待
    1. AIエージェントなど、新しい技術の導入により、さらなる業務効率化や自動化が期待される。
    2. プロセスデータを活用することで、顧客に合わせた最適な提案や、精度の高い予測が可能になる。
  4. Celonisの強み
    1. 豊富なベストプラクティスやユースケースにより、AI活用を容易に始められる。
    2. Annotation Builderなど、AI活用を支援する機能が充実している。
    3. 可視化だけでなく、AIを活用した改善提案など、具体的なアクションにつなげやすい。

パネルディスカッションでは、AIハッカソンで得られた知見や、AIを活用した業務変革の可能性について、活発な議論が交わされました。AI活用は、業務効率化や新たな発見、迅速な意思決定など、多くのメリットをもたらす一方で、データ整備やセキュリティ、人材育成などの課題も存在することが明らかになりました。
今後、AIエージェントなどの新しい技術の導入により、さらなる業務効率化や自動化が期待されるとともに、プロセスデータを活用することで、顧客に合わせた最適な提案や、精度の高い予測が可能になるなど、AI活用の可能性はますます広がっていくと考えられます。
最後に、モデレーターの近藤氏より、AI活用を成功させるためには、明確な目的意識を持ち、ビジネス視点からAIをどう活用するかを考えることが重要であると強調されました。

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ディスカッション後には、会場を移して懇親会が開催され、参加者間の交流が深められました。Celonisユーザーと社員が肩を並べ、ざっくばらんな意見交換や情報共有が行われ、活気に満ちた交流となりました。この交流を通じて、ユーザーとCelonis社員が協力し、さらなるプロセス改善の可能性を探求する機運が醸成されました。

最後に参加者からのコメントの一部を紹介します。

  • 可視化と分析だけに留まらないAI活用の大きな可能性を感じました。
  • Celonis + AIを合わせた活用イメージが明確になりました。Celonisの活用については、もっと知見をためていきたいので、これからも参加させて頂きます。
  • AIを活用したビジネスプロセス改革の具体的なイメージが沸きました。
  • AI活用について、業務ユーザー目線でのAI評価や強みを知ることができ、大変参考になりました。
  • AIによるリコメンドだけでなく、判断の高度化や効率化がさらに進むと感じました。
  • プロセスの可視化に加えて、AI活用の知見が得られ、Annotation Builderの活用イメージも湧きました。
  • 社内のステークホルダーへの協力依頼のヒントが得られました。
  • Copilot, AI Annotation Builderの具体的な説明がわかりやすかった
  • ハッカソンでのユースケースが具体的でイメージしやすかった。
  • パネルディスカッションで、他社のAI活用事例を知ることができ、参考になりました。

参加者の皆様の声を励みに、今後も有益な情報発信とコミュニティ運営に努めてまいります。

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問い合わせ先: CeloUG事務局(Celonis株式会社内)marketing-japan@celonis.com