CeloUG (Celonis ユーザー会) 第12回全体会議 及び、第5回技術分科会を開催しました

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去る2025年12月10日(水)、「CeloUG (Celonis ユーザー会) 第12回全体会議 および 第5回技術分科会」が開催されました。

去る2025年12月10日(水)、「CeloUG (Celonis ユーザー会) 第12回全体会議 および 第5回技術分科会」が開催されました。

第一部では、11月にドイツ・ミュンヘンで開催された世界的な年次イベント「Celosphere」で発表された最新のCelonis製品・技術アップデートを紹介しました。第二部では、OCPM実践入門とし、OCPMの構造理解や、プロセスがつながる仕組みと実現できることをテーマにセッションとグループディスカッションを中心としたワークショップを実施しました。

本稿では、当日の模様の一部を写真とともにお届けします。

【プログラム】

第一部:14:00~15:00

技術分科会

「グローバル年次イベント「Celosphere」からの製品・技術アップデート」

姜 弘正  Celonis株式会社 サービス事業本部 プロフェッショナル・サービス部

シニア・サービスコンサルタント

第二部:15:00〜17:00

  1. 開会の挨拶 :CeoUG 理事
    近藤 裕司氏 KDDI株式会社
    中村 匡亨氏 アフラック生命保険株式会社
  2. 「 OCPMの構造理解:プロセスがつながる仕組みと実現できること」
    坂本 舞  Celonis株式会社 サービス事業本部 トレーニング部
                      リード・トレーニングスペシャリスト
    山田 直輝 Celonis株式会社
                      サービス事業本部 プロフェッショナル・ サービス部
                      リード・サービスコンサルタント

第三部:17:00〜18:00

懇親会

【第一部:技術分科会】

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技術分科会では、プロフェッショナル・サービス部の姜から、2024年11月、ドイツ・ミュンヘンで開催されたCelonisの年次カンファレンス「Celosphere 2025」で発表されたCelonis製品・技術のアップデート情報が紹介されました。

世界中から現地へ3000人以上(バーチャル:10,000以上)のビジネス・テクノロジーのリーダー・関係者が参加した本イベントの核心は、AIがビジネスで真の価値を生むための鍵——「プロセスインテリジェンス(PI)」の重要性でした。

AI投資で測定可能な価値(RoAI)を得ている企業はわずか11%で、その原因はAIが「ビジネスの文脈(コンテキスト)」を理解していないことにあります。Celonisは、企業のサイロ化されたあらゆるデータを繋ぎ「生きたデジタルツイン」を構築することで、AIが正しく判断するための「共通言語」を提供し、企業が真に活用できる「Enterprise AI」を実現すると紹介しました。

プラットフォームを進化させる「3つの革新レイヤー」

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Celonisのプラットフォームは、AIを実運用レベルへ引き上げるために3つのレイヤーで劇的な進化を遂げました。

1. Data Core(基盤層):「ETL速度の飛躍的な向上」と「ゼロコピー」

ETLエンジンがSparkベースへ刷新され、処理速度が平均22倍向上。DatabricksやMicrosoft Fabricとの「Zero Copy連携」により、データをコピーせずリアルタイムに分析・共有が可能になりました。

2. Process Intelligence Graph(知能層):AIに授ける業務の知恵

Process Intelligence Graphには60以上のあらかじめプリセットされたデータモデルが追加されたことで、より多くの「領域×システム」の分析を素早く進めることができるようになります。また、RAG(検索拡張生成)技術を活用し、過去の成功事例や判断履歴をAIに学習させることで、企業の暗黙知に基づいた高度な意思決定支援を実現します。

3. Build Experience(実行層):AI・システム・人間の統合

「Orchestration Engine」により、AIと人間、既存システムが協調するEnd-to-Endのプロセス制御が可能に。また、AIによる改善のためのインサイト(洞察)提案からその深掘りに必要なダッシュボードの自動作成といった支援機能の登場により、ITの専門知識がなくても、誰でも迅速にAIアシスタントを活用し価値を創出できる時代が到来しました。

「責任あるAI」とテクノロジーが紡ぐ人間性

最後に、技術だけでなく、倫理的側面も深く議論されたと姜は述べました。特に印象的だったのは、2025年度のノーベル平和賞受賞者であるベネズエラの民主化運動をテクノロジーで支えたマリア・コリナ・マチャド氏のセッションで、「テクノロジーは権力のためではなく、人間の尊厳のために使われるべき」という彼女の訴えは、プロセス改革の本質を再認識させたと締めくくりました。

【第二部:OCPMの構造理解】

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第二部では、Celonis株式会社 サービス事業本部トレーニング部の坂本と プロフェッショナル・サービス部の山田を講師に迎え、CelonisのOCPMについての講義とワークショップを実施しました。

業務分析を『2D』から『3D』へ

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まず、トレーニング部の坂本より、従来の「ケース中心(CCPM)」と、次世代手法である「オブジェクト中心(OCPM)」の決定的な違いについて解説しました。これまでの手法は、受注や調達など単一のIDを軸にする「2D」の分析で、シンプルですが、実際の業務における複雑なモノや情報の絡まりを正確に捉えるには限界があります。

本来、企業のプロセスは独立しておらず、例えば、調達から支払い、生産、受注、売上回収まで、全ては数珠つなぎであり、この繋がりを立体的に捉えるのが「OCPM(3D分析)」であり、部門を跨いだ真の可視化を可能にするとデモを交えて、説明しました。

最後に、OCPMが創出するビジネスのメリットとして、以下の3つを挙げました 。

  1. 複数オブジェクトを捉えることにより、ボトルネックの真犯人がわかる
  2. ビジネスをあらゆる角度から見ることができるため、部門を超えた会話ができる
  3. AI活用のための最適化されたデータ基盤を構築できる

プロセスがつながる仕組みと実現できること

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続いて、Celonisコンサルタントの山田からは、現場経験に基づき「データと業務の境界」をどう乗り越えるか、具体的な構造と実装の勘所を解説しました 。

従来のSCMソリューション単体では、「自動倉庫の停止で即納不可」「通関の遅延で納期遵守不能」といった部門横断的な課題の根本原因まで特定できません 。OCPMは、こうした「データの境界」を破壊し、あらゆる業務のつながりを可視化します。

講義では、顧客と保険会社のコミュニケーションにおけるSLAモニタリングのユースケースを用いて、OCPMの優位性を説明しました 。従来のケース中心では実装が複雑だった多対多のやり取りも、OCPMであれば直感的かつ簡潔に実装できることを示しました 。

OCPM導入の秘訣

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最後に、OCPMの導入の秘訣として、一度に全てを目指すのではなく、アジャイルに「つぎ足し」で積み上げていくことが重要であり、そのための土台として、以下の2点が不可欠であると、山田は述べました。

  • 体制: IT部門と業務部門が密に協力し、担当メンバーが目の前の課題解決に集中できる環境を整える必要があります。
  • マインドセット: OCPMという新しい概念を積極的に迎え入れる姿勢が大切です。単なるツールの導入に留めず、解決したいビジネス目標やKPIを明確にすることから始めましょう。

グループディスカッション

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講義の締めくくりとして、参加者同士で自社のプロセスを振り返るグループディスカッションを行いました。

最後に参加者から頂いたコメントの一部を紹介します。

  • 機能がどんどん進化していることを実感しました。AIを社内でもっと実証していきたいです。
  • タスクマイニングやAIの新機能はそれぞれ試していきたいと思いました。
  • OCPM に関して以前説明を受けましたが、グループワークを通じて理解が深まりました。実際の活用に当たっても、社内で検討を進めていきたいです。
  • Celonisの経験がなかったので、基礎レベルの知識をつけることができてよかったです。
  • OCPMの考え方やバックグラウンドを知ることができて、より理解が深まりました。
  • ユーザー部門もITの知識をつけて、共通言語でプロジェクトを進められるようにできたら良いなと思いました。
  • Celonisの新機能でビューの構築を自動でできるというのは魅力的でした。CCPM → OCPM の歴史の話や責任あるAIの話、現場での学びから得たノウハウも参考になりました。
  • グループディスカッションでは、プロセスマイニング(OCPM)でどんなことができるか、AIでどんな価値を生み出せそうか、さまざまな視点で考えを得られたのが良かったです。

参加者の皆様の声を励みに、今後も有益な情報発信とコミュニティ運営に努めてまいります。

問い合わせ先: CeloUG事務局(Celonis株式会社内)marketing-japan@celonis.com