「Process Intelligence Day Osaka 2025」開催―「No AI without PI(プロセスインテリジェンスなしにAIなし)」 イベントレポート第三弾
Celonisは、2025年12月4日、インターコンチネンタルホテル大阪にて「Process Intelligence Day Osaka 2025」を開催。最新のプロセスインテリジェンス技術とAIの具体的な活用法、そして数々の実践事例をご紹介しました。本稿では、各講演の重要なポイントを抜粋して紹介します。なお、イベント当日の各講演については、こちらからご覧いただけます。
導入実績を生かしたCelonis導入プロジェクトの実践手法
協賛セッションでは、株式会社システムサポート, Value Creation 事業本部 Value Incubate 事業部 事業部長の寺田 和孝様が登壇しました。同社は2022年にCelonisビジネスを立ち上げ、現在はゴールドパートナーとして顧客基盤を拡大しています。
寺田様は、同社が展開する「Celonis×プロセスエクセレンスサービスメニュー」について、「ログ診断から始まり、プロセス診断、製品導入・分析、CoE構築、改善実行支援まで、一貫したサービスを提供している」と説明しました。
プロジェクトの進め方については、立ち上げ、要件定義・開発検証、価値創出、クロージングの4フェーズで構成され、特に体制構築が成功の鍵だと強調。寺田様は「当事者意識を持ち、変革の覚悟を持った人材による少数精鋭の体制が重要。大人数では責任の所在が曖昧になり、プロジェクトが停滞するリスクがある」と述べました。
価値創出フェーズでは、データから改善点を探る「探索型アプローチ」と、現場の仮説をデータで検証する「仮説検証型アプローチ」の2つの手法を紹介。寺田様は「発見した改善機会のビジネス価値を定量化することが極めて重要で、年間発生件数×1件当たりのコスト×改善見込み率で算出できる」と説明しました。
クロージングフェーズでは、エグゼクティブスポンサーを巻き込んで次フェーズを計画することが重要だと指摘。寺田様は「発見しただけでは意味がなく、価値を刈り取り(Value Realize)、業務プロセスを磨き込んでいくことが重要。まずは一つの業務プロセスを可視化し、小さな成功体験を積み重ねることから始める必要がある」と話しました。
AI×プロセスマイニングで挑む在庫適正化とクライアントゼロ戦略
続いての協賛セッションでは、日本電気株式会社(NEC)コーポレートITシステム部門 基幹DX開発統括部 主任の神田理恵様が登壇し、同社のプロセスマイニング活用による在庫適正化の取り組みを紹介しました。NECでは2022年度にCelonisを導入し、現在はCIOをスポンサーとした推進体制のもと、各領域のビジネスオーナーや経営層を巻き込んだ幅広い活動を展開しています。
今回紹介されたのは、ハードウェア事業における在庫管理適正化の事例です。従来、本社・生産会社・販売会社がそれぞれ異なるシステムで在庫を管理しており、半導体逼迫による買いだめもあって在庫が増加し、経営課題となっていました。そこで一元化されたプラットフォームで在庫状況を可視化し、適正化を推進する取り組みを開始しました。
神田様は生産会社での具体的な改善事例として、複数の業務システムから必要な情報をCelonisに集約し、部品のステータスが一目でわかるダッシュボードを構築したことを説明しました。これにより、従来は人手で行っていた部品調査や課題のある在庫の抽出を自動化し、廃棄判断プロセスへとつなげました。ダッシュボード構築では、短期間で初版を作成して業務担当者にチューニングしてもらうアジャイル的なアプローチを採用しており、Celonisの技術力とスピード感が高く評価されました。
また、この活動を通じてKPIの定義を明確化し、ベテランの勘や属人的判断から脱却できたことも成果として挙げられました。神田様は成功のキーファクターとして、「①Small Start & Quick Win」「②エグゼクティブのオーナーシップ」「③CoE(全社横断チーム)が活動を牽引」「④パートナー共創」の4点を強調しました。今後はAI活用をさらに加速させ、「NECにおける映像AI×Celonisによる物流DX」による価値創出を目指していく計画です。