プロセスインテリジェンスのグローバルリーダーであるCelonis株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 村瀬 将思、以下Celonis)は、「Celonis Context Model (CCM)」を発表しました。併せて、AIを活用した意思決定インテリジェンス(Decision Intelligence)のリーダーであるIkigai Labs(イキガイラボ)社を買収する最終合意に署名したことをお知らせします。
世界中の組織がエンタープライズAIの導入を試みる中で、大きな課題に直面しています。それは、ビジネスが実際にどのように運営されているかをAIが理解できず、「盲点」が生じてしまうことです。この理解がなければ、AIエージェントは真の影響を与えることができず、企業はエンタープライズAI投資に対して有意義なリターンを得ることに苦労することになります。
CCMは、業務の動的かつリアルタイムなデジタルツインを提供し、ビジネスをAIが理解できる「言語」に翻訳することで、この問題を解決します。あらゆるシステム、アプリケーション、デバイス、およびインタラクションからのプロセスデータとビジネス知識に基づいて構築されたCCMは、エンタープライズAIが正しく推論し、確実に行動し、大規模に成果を出すために必要な「運用の明確さ」を提供します。
Ikigai Labsの買収により、計画、シミュレーション、予測機能を含む最先端の意思決定インテリジェンスとAIイノベーションがCCMにもたらされます。これにより、組織は将来のシナリオをモデル化し、プロセスの障害を予測・防止し、賢明で信頼性の高い意思決定を行うことが可能になります。
運用コンテキストの重要性
CCMの導入により、Celonisはエンタープライズ テクノロジースタックにおける新しい重要な層である「コンテキスト レイヤー」を定義します。このレイヤーは、プロセスデータ、ビジネス知識、運用および意思決定インテリジェンスを統合し、エンタープライズAIを現実に即したものにすると同時に、ビジネス全体の行動と結果から学習し、継続的に進化させ、効果的な実行を強力にサポートします。
Celonisのプレジデントであるカーステン・トーマ(Carsten Thoma)は次のように述べています。 「AIの価値は、それが持つコンテキスト(文脈)の質によって決まります。すべての組織は、自社のエンタープライズAIに対し、ビジネスが真にどのように運営されているかを示す包括的で生きたモデルを与える必要があります。これは、Celonis Context Modelによって初めて可能になりました。さらに、Ikigai Labsを迎えることで、市場をリードする当社のプラットフォームはさらに強力になります。現在のビジネスのあり方を超えて、明日どうあるべきか、どうあり得るかという領域までインテリジェンスを拡張します。これこそが、AIを機能させ、有意義なリターンを得るためにすべての企業が必要としているものです」
Cardinal HealthのSVP兼最高テクノロジー責任者(CTO)、デジタル&テクノロジーサービス担当のジェローム・レヴィッシュ(Jerome Revish)氏は次のように述べています。 「ヘルスケア業界では正確さが最優先事項であり、『ほとんどの場合正しい』だけのAIを受け入れることはできません。当社は業務のインサイトを加速させるためのツールとしてAIを活用していますが、プロセスのコンテキストがあることで、エージェントは私たちのチームが正確に行動できるようサポートしてくれます。ガードレールを定義することで、行動に自信が持てるようになります。結局のところ、コンテキストこそが、単なるデモで印象的なAIと、信頼して安全に導入できるAIを分ける鍵となります」
CosentinoのCIOであるラファエル・ドメネ(Rafael Domene)氏は次のように述べています。 「Cosentinoの目標は、大規模なビジネス運営を推進し改善できるAIエージェントによるデジタルワークフォースを構築することです。私たちが学んだのは、エージェントの質は、それに与えるコンテキストの質に左右されるということです。プロセス(データ、ビジネスルール、意思決定ロジック)をAIに真に理解させれば、それは単なる実験ツールではなく、行動を任せられる信頼できるツールへと変わります。それこそが、単に推奨を行うエージェントと、プロセスを自ら動かすエージェントの違いです」
Mondelez Internationalの最高情報・デジタル責任者(CIDO)であるフィリッポ・カタラーノ(Filippo Catalano)氏は次のように述べています。 「Mondelez Internationalは現在、史上最も重要なテクノロジー変革の渦中にあり、同時にエージェント型AIの基盤を構築しています。当初は、エンドツーエンドのフローとグローバルシェアードサービスの改善に重点を置いています。私たちが学んだのは、当社の複雑で多様な環境において、信頼できるAIエージェントを長期的に運用するには、理論上の設計ではなく、あらゆる市場、システム、部門におけるプロセスの現実に基づいてエージェントが理解し行動する必要があるということです。運用のコンテキストは単なる『あれば便利』なものではなく、AI投資が単なる複雑さを増すものではなく、真の価値を生み出すための保証なのです」
AIエージェントへの信頼
今回の買収により、AI、機械学習、表形式・時系列モデリング、因果推論、大規模シミュレーションにおける深い専門知識を持つIkigai Labsの世界クラスの才能が、Celonisのグローバルチームに加わります。Ikigai Labsは、マサチューセッツ工科大学(MIT)での20年近くに及ぶ画期的な研究に基づいて設立されました。同社の専門家は、世界で最も複雑な企業と協力し、サプライチェーンなどの分野で数ヶ月かかっていた計画や予測のサイクルを数分に短縮してきました。本合意の一環として、CelonisはIkigai LabsがMITからライセンスを受けていた特許の独占的権利を取得し、MITはCelonisの株主となります。
Ikigai Labsの共同創設者であり、MITのAI教授、およびCelonisのエンタープライズAI担当チーフサイエンティストであるデヴァヴラト・シャー(Devavrat Shah)氏は次のように述べています。 「Ikigai Labsは、『より優れた企業の意思決定には、企業データと連携するAIが必要である』というシンプルかつ確固たる信念に基づいて構築されました。Ikigai Labsは、大規模な構造化データのための基盤モデル技術を証明してきました。一方、Celonisは企業のプロセスをエンコードしてきました。両社が合わさることで、ビジネスの現実を最も完全に表現することが可能になります。Celonis Context Modelにより、AIエージェントは過去を振り返り、現状を把握し、未来を予見してインテリジェントに適応し、期待されるビジネス成果を確実に提供できるようになります。Celonisチームと共にこのミッションを継続できることを嬉しく思います」
コンテキストモデルがエンタープライズAIの商業化を加速
Celonisプラットフォームとエコシステムは、AI駆動のプロセスを分析、設計、運用し、ビジネス変革を推進するためのエンドツーエンドの機能を提供します。本プラットフォームにより、顧客はAIに必要なコンテキストを提供するだけでなく、AIを戦略的に配置する最適な機会を特定し、エージェント、人間、システムが連携して機能するようにオーケストレーションすることができます。
Celonisは、基礎となるデータレイヤーとエージェント実行レイヤーの両方のリーダーと提携し、その両者を橋渡しする新しいコンテキスト レイヤーを構築しました。Celonisプラットフォームは、AWS、Databricks、Microsoft Fabric(Snowflakeも近日対応予定)といったソースとのゼロコピー統合や、Oracleなどの主要なERP、CRMプラットフォームへの構築済みコネクタを通じて、企業全体のデータを統合します。また、Amazon Bedrock、AnthropicのClaude Cowork、Databricks Agent Bricks、IBM watsonx Orchestrate、Microsoft Copilot、Oracle OCI Enterprise AIなどの主要なエージェントプラットフォームとも深く統合されており、顧客がどのような環境でエージェントを構築していても、Context Modelを活用できるようにしています。
DatabricksのGTM統合担当グローバルVPであるヘザー・アクイイボ(Heather Akuiyibo)氏は次のように述べています。 「規模だけでは不十分であり、エージェントがビジネスの実際の仕組みを深く理解する必要があるため、エンタープライズAIには信頼性のギャップが存在します。CelonisとDatabricksプラットフォームを組み合わせることで、企業は従業員がデータとチャットし、Genieで信頼できる回答を即座に得られるようにしたり、Agent BricksでAIを構築、管理、運用したりできるようになります。これらはすべて、より迅速でより良い意思決定を行うために必要な、Celonisのビジネスコンテキストに基づいて実行可能です」
企業の未来はAI駆動かつコンポーザブルに
Celonisは、Context Modelを、AI駆動のコンポーザブル・エンタープライズへの道のりにおける重要なステップと捉えています。この将来のオペレーティングモデルでは、組織のシステム、データ、プロセス、人々、そしてAIエージェントが共有されたコンテキストを持って連携し、継続的な改善、即座の適応、そして自由なイノベーションを可能にします。
Premji Investのマネージングパートナーであるサンデシュ・パトナム(Sandesh Patnam)氏は次のように述べています。 「Celonisはすでに世界最大級の数千もの企業の運用の核となっており、仕事の実際の流れをかつてない深さで捉えています。その基盤にIkigai Labsのシミュレーションと意思決定インテリジェンスを重ねることで、あらゆる運用シグナルがより鋭い意思決定となり、あらゆる意思決定が運用モデルを研ぎ澄ますというフライホイールが生み出されます。これは競合他社が模倣するのに苦労する強力な参入障壁(堀)となるでしょう」
Foundation Capitalのゼネラルパートナーであるアシュ・ガーグ(Ashu Garg)氏は次のように述べています。 「これは、私たちのコンテキストグラフ理論が現実となったものです。Celonisは、仕事がどのように発生し、なぜ滞り、次に何をすべきかという、プロセスネイティブな生きたモデルとして、企業が実際に機能する仕組みに関する最も深い運用の理解を構築してきました。Ikigai Labsの買収により、それを真に効果的にするための意思決定インテリジェンスとシミュレーション機能が加わりました。このレイヤーをコントロールする企業が、エンタープライズソフトウェアの次世代を定義することになるでしょう。Celonisこそがその企業なのです」
Ikigai Labsの買収は、標準的な完了手続きを経て、間もなく完了する予定です。
Celonis Context Model および Ikigai Labs の買収については、7月28日に開催される「Process Intelligence Day Tokyo 2026」にて、ぜひ詳しくご覧ください。
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