プロセスインテリジェンスのグローバルリーダーであるCelonisは、年次ユーザーカンファレンス「Celosphere 2025」において、エンタープライズAIを強化し、事業運営を変革し継続的に改善するための主要なプラットフォームイノベーションを発表しました。
Celonisの最高製品責任者(CPO)であるダニエル・ブラウン(Daniel Brown)は、エージェント型AIへの構造化されたアプローチの必要性について次のように述べています。「AIを真に運用可能にするためには、適切なユースケースを特定し、ビジネスプロセスを再設計し、既存の従業員やシステムと並行してAIエージェントを編成(オーケストレーション)する必要があります。今回強化された機能により、お客様とそのパートナーは、業務の効率性と俊敏性をこれまでにないレベルにまで高めるAIソリューションを構築できます」
Celonis Process Intelligence Platformは、企業内外のシステム、アプリケーション、デバイスから生データを抽出します。このデータに顧客固有のビジネスコンテキストを付加し、業務の生きたデジタルツインである「Process Intelligence Graph」を生成します。 Process Intelligence Graphの上で、Celonis Process Intelligence Platformは、自律的なプロセスやエージェントを分析、設計、運用する機能を提供し、AIを効果的に企業運営に統合します。
今回のプラットフォームイノベーションは、AI駆動型のオペレーションを強化するマルチモーダルなデジタルツインを提供し、インテリジェントなコンポーザブルソリューションの構築を可能にします。
マルチモーダルな業務デジタルツイン
Process Intelligence Graphの主要な機能強化により、より多くのソースから、より多くのデータタイプを、より迅速に収集し、業務のより包括的な全体像を描くことができます。
- Celonis Data Coreを使用して、データを複製することなくデータレイクを統合:ゼロコピーの双方向統合により、データレイクからデータを取得し、プロセスインテリジェンスをデータレイクにフィードバック。 Microsoftに加え、Databricksにも対応
- よりリッチで包括的なデジタルツインを構築:強化されたタスクマイニング機能とAI駆動のタスクディスカバリーにより、デスクトップ操作(キーストローク、マウスのクリック、画面スクロール)をビジネスプロセスに接続。Celonis Networksにより、PDFなどの非構造化データ、Eメールなどの半構造化データ、および組織の枠を超えたデータを統合
- エンタープライズアーキテクチャの青写真と、実際のオペレーションの現実を統合:この機能により、ITおよびAIは、どのアクティビティにどのシステムが使用されているかを理解し、現実のパフォーマンスに基づいた意思決定が可能
- 60以上の構築済みオブジェクトとイベント、データ抽出とデータモデリングのための新しいAIアシスタント:デジタルツインをより迅速に構築 。
AI駆動型のオペレーション
Celonisは、コンポーザブルなAI駆動型プロセスを継続的に分析、設計、運用するための高度な機能を提供します。
- OCPM: 新しいオブジェクト・セントリック・プロセスマイニング(OCPM)機能である「Performance Spectrum」、「Instance Explorer」、および「Object-Centric Performance」アプリを導入し、障害が発生しがちなプロセスの交差点における問題を特定できるよう支援。例えば、最終製品の輸送、保管、梱包、出荷間のスムーズな移行を保証
- Orchestration Engine: Orchestration Engineを拡張し、エンドツーエンドのプロセスを実行する際に、AIエージェントを従業員やシステムと連携して調整。Celonisプラットフォームのコア機能として一般提供開始
- Process Intelligence MCP Server: AIエージェントが関連性の高い意思決定を行い、効果的なアクションを実行するために必要な動的な運用コンテキストを提供するため、プロセスインテリジェンス向けに構築された世界初のModel Context Protocol(MCP)サーバーを発表
コンポーザブルソリューション
Celonisのテクノロジーパートナーは、このプラットフォームを基盤として使用し、新しいAIソリューションだけでなく、まったく新しいビジネスモデルを「構成」しています。
- Rollio: Rollioが提供するProcess Collaboration Agentは、Celonisが提供する適切な人材とコンテキストを結びつけることで、プロセスの例外を即座に解決します。CampariでのクレジットブロックやManroland Goss Web Systems GmbHでの品質管理における導入成功を経て、RollioはITSMや調達など、新たな領域へも急速に拡大しています。
- Trullion: Trullionの特化型AIエージェントは、契約書を解釈し、リース会計に必要とされる非常に複雑でしばしば手作業で行われる業務を自動化します。Celonisと共によりスマートな機能を構築し、共通の顧客に契約から支払い、収益から現金化までを単一で連携したビューを提供しています。
- Bloomfilter: 昨年、当社はソフトウェア開発ライフサイクルにプロセスインテリジェンスを適用するため、Bloomfilterとのパートナーシップを発表しました。Bloomfilterによる新しい「Celonis Agent Miner」アプリは、企業が人間主導のソフトウェア開発の分析を超え、AIエージェントがコードを作成する際の振る舞いを理解し、統制(ガバナンス)するのに役立ちます。