Celonis、セイコーエプソンの日本・海外拠点一体となった調達プロセス改革を支援

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データ活用により、5カ月で23.5人月分の生産性向上を特定

プロセスマイニングのグローバルリーダーであるCelonis株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 村瀬 将思、以下Celonis)は、セイコーエプソン株式会社(本社:長野県諏訪市、代表取締役社長 𠮷田 潤吉、以下セイコーエプソン)がCelonisを導入し、日本の事業部門と海外製造拠点が一体となって調達プロセスを改革し、わずか5カ月で23.5人月分の生産性向上に繋がる改善計画を策定した事例を発表しました。

導入の背景

プリンターやプロジェクターなどを手がけるグローバル企業として世界トップクラスのシェアを誇るセイコーエプソンは、海外に多数のグループ会社を展開しています。同社の海外製造拠点、特にフィリピンの拠点では、現地スタッフの能力のばらつきによる手戻り(リワーク)が多発していました。その結果、優秀な人材が現場のフォローやリワーク対応に追われ、本来の業務に集中できない状況にありました。また、手作業によるフリーテキスト発注といった属人的な業務が常態化し、部品の不足や過剰在庫、さらには出荷遅れを挽回するための高額な航空輸送費といった追加コストも発生していました。

ソリューション

セイコーエプソンでは、多くの問題が顕在化しやすい「調達」プロセスを改革の最初のターゲットとして選定し、データを用いて現状を正確に把握できるソリューションとしてCelonisのプロセスマイニングに着目しました。SAPとの親和性の高さもCelonisを選んだ決め手の一つとなりました。2025年1月にプロジェクトを開始し 、Celonisが提供するテンプレート(スターターキット)を活用することで、迅速に課題の当たりをつけ、具体的な分析フェーズへと移行しました。さらに、より解像度の高い分析を行うため、同社の日本のメンバーとCelonisの担当者がフィリピンへ赴き、現地法人メンバーと3日間の集中ワークショップを実施。データという共通言語を通じて一体感のある議論を重ね、具体的な改善策を導き出しました。

導入効果

Celonisによって可視化された客観的なデータは、これまで漠然と問題だと感じていたことを具体的な数値やプロセスフローとして明らかにしました。プロジェクト開始からわずか5カ月で、合計23.5人月分に相当するという生産性向上効果を特定しました。具体的には、従来は実態を把握しきれていなかった手作業によるフリーテキスト発注が、データ分析によって想像以上の規模であることが判明しました。また、手動での受け入れといった例外的なオペレーションが発生している原因をサプライヤーごとに特定し、入庫処理の自動化を阻害する要因を明らかにしました。さらに、発注後の価格・数量変更といったやり直し作業が予想以上に発生している実態や、紙の請求書とシステムの照合に1件あたり5分を要している状況も可視化され、具体的な改善アクションへと繋げています。データに基づく議論が可能になったことで、日本側と現地法人が一体となった改善活動が加速し、最初のプロジェクトの成功により、他のプロセスへのCelonis活用の可能性を実証しました。

今後の展開

セイコーエプソンでは、今回の調達領域での成功を受け、次のステップとして生産管理や在庫管理の領域へCelonisの適用拡大を検討しています。特に、コロナ禍以降、半導体の長期契約やディスコン部品の管理などにより複雑性が増している在庫管理において、BOM(部品表)やMRPシステムなど複数のシステムにまたがる情報を一元管理し、適正化を目指します。

Celonisは今後もセイコーエプソンのDXをサポートし、部門や国境を越えたサプライチェーン全体の最適化に貢献してまいります。

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Celonis株式会社 PR代理店 共同ピーアール株式会社 干場、小野
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